![]() 日曜礼拝(2015年12月13日) 日曜礼拝(アドベント第三) 2015.12.13 「その時歴史は動いた・救世主誕生」 ルカ2:8〜20 T導入部 おはようございます。12月の第三日曜日を迎えました。12月は、ホワイトクリスマスの気分ですが、全国各地でスーパーエルニーニオの影響で、12月にはかくてない大雨が降りました。金曜日は、なんと温度が20度以上にもなり12月とは思えないほどでした。 先週の月曜日には、ナザレン神学校のクリスマス会がありました。今年は、教団の理事たちも参加した会で、熊本教会の中出牧夫師が礼拝のメッセージをして下さり、神学生たちの聖書の言葉をギリシャ語と英語と文語訳で話して、どこの箇所かを当てるゲーム、神学生の日頃の勉強の成果をということでしたが、どうだったでしょうか。関谷先生の困難な漢字の読み方を当てるゲーム、門田純神学生と満山浩之神学生のギターとウクレレの演奏、交換プレゼント、勿論おいしい昼食があり、神学生の方々の準備が大変であったと思いますが、とても楽しいクリスマス会でした。神学生の学びと訓練が祝福され、健康が守られて、各奉仕教会で用いられますようにお祈り下さい。3年生の大月康子神学生と後藤モニカ神学生の卒業論文の作成と卒業、ふさわしい派遣教会が与えられますようにお祈り下さい。 アドベント第三礼拝の聖書箇所は、ルカによる福音書2章8節から20節です。「その時歴史は動いた・救世主誕生」と題してお話ししたいと思います。 U本論部 一、貧しさ、弱さ、小ささゆえの恵み 2015年5月17日に、イギリスの王室、ウィリアム王子とキャサリン妃にプリンセス・シャーロット姫が誕生しました。2013年7月22日には、ジョージ王子が誕生しておりました。世界中が祝福ムードでありました。日本の皇室でもそうでしたが、各国でプリンス、プリンセスの誕生は、大々的にメディアに取り上げられて、うれしいニュースとして報告されます。 けれども、全世界の救い主イエス・キリスト様の誕生は、旧約聖書に預言として記されていましたが、その誕生は、ほとんどの人々には知られておりませんでした。神の子プリンスの誕生は、貧しく、つつましく、静かに、人知れずなされたのです。 ヨハネによる福音書1章11節には、「言(ことば)は、自分の民のところへ来たが、民は受け入れなかった。」とあります。リビングバイブルには、「自分の国にいながら、自分の国の民ユダヤ人にさえ、受け入れてはもらえなかったのです。この方を心から喜び迎えたのは、ほんのわずかな人にすぎません。」とあります。 また、聖書、律法に精通していた祭司長や律法学者たちは、救い主イエス様の誕生を気に求めず、真剣に救い主の誕生を願ってもいなかったのです。救い主イエス様の誕生は、神様の壮大なる計画、全ての人のために考えられた誕生、闇に光として来られた出来事なのに、その誕生は秘密ではありませんが、ひっそりとなされたのです。 とても大切な出来事なのに、ほとんどの人が知らないでいたのです。そのような状況の中で、全人類の救い主は誕生したのです。 けれども、この誕生を計画された神様は知っておられたのです。そして、その知らせを伝えたのです。野宿しながら、夜も寝ないで羊の番をしていた羊飼いに伝えられたのです。世界の救い主、プリンス・イエス様の誕生の知らせが届いたのは、ヘロデ王でもなく、祭司長や律法学者でもない、優秀な人々でもなく、権威のある人々、財を持つ人々ではなかったのです。権威もなく、財産もなく、学識も、名誉もない、貧しい、汗水流して働く人々でした。また、律法の専門家からして見れば、律法や彼らの決めたこまごまとした規則を守れない羊飼いたちで、信仰的にも、見下されていました。社会的にも見下されていた弱者だったのです。けれども、神様がプリンス・イエス様の誕生の知らせを最初に知らせたのは、最も低く、弱く、小さな存在であった羊飼いたちだったのです。 神であるお方が、王室でもなく、権威ある者や知識階級の家でもなく、財産のある家でもなく、貧しい大工の夫婦、しかも、ベツレヘムの家畜小屋という最も小さな、貧しい場所にお生まれになった。だからこそ、救い主誕生の知らせを誰よりも早く聞いたのは、羊飼いたちがもっともふさわしかったからなのです。そして、私たちにも、その救い主の誕生の知らせは届いているのです。 二、全ての人の喜びである救い主の誕生 羊飼いたちは、いつものように自分たちの仕事をしていました。野宿をしながら、羊の番をしていたのです。私は、大学生の時、神戸で行われた博覧会のガードマンのバイトをしていました。夜の警護になると、11時から3時まで寝る班と、4時から8時まで寝る班に分かれて警備をしていました。11時から寝ると3時はあっという間で、起こされて起きるのがとても辛かったことを思い出します。警備が終わって、4時から寝る時は安心して寝ることができました。8時に起きて9時まで仕事をするのですが、4時から寝る班の方が私としてはよかったです。当時の羊飼いたちも、交代で眠ったり、羊を見たりとしていたことだと思います。 彼らにとっては、いつもと変わらない生活の一日だったでしょう。そのいつもと変わらない彼らの生活の中に、突然天使が現れたのです。天使の出現と共に、主の栄光があたりを照らしたのです。それは、暗闇の中にかがやく栄光、この世のものとは思えない輝きだったことでしょう。羊飼いたちは恐れたのです。おびえたことでしょう。そのような彼らに天使は語りました。 皆さんと共に、10節を共に読みましょう。「天使は言った。「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。」」リビングバイブルには、「こわがることはありません。これまでに聞いたこともない、すばらしい出来事を知らせてあげましょう。すべての人への、うれしい知らせです。」とあります。 大きな喜び、うれしい知らせを伝えると天使は言いました。喜びやうれしいことは、人によって違います。ある人は健康になることが喜びでしょう。学校や会社に合格することがある人には喜びでしょう。経済が祝福されることが喜びの人もいます。信仰が成長することや霊的に祝福されること、家族や友人が救われること等、喜びやうれしさには違いがあることでしょう。しかし、天使は、民全体と言いました。全ての人へと言いました。全世界の全ての人、国は違い、性別も違い、年齢も違う人々、全ての人々に共通する喜びを伝えると天使は言ったのです。全世界の全ての人に共通する喜びとは何でしょうか。 11節を共に読みましょう。「今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。」 その喜びとは、今日生まれた救い主、全ての人々の喜びとして誕生した救い主なのです。 12節を共に読みましょう。「あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。」 全世界の救い主、世界の全ての人々に共通する喜び、そのお方は今夜誕生し、布にくるまって寝ている乳飲み子であると宣言したのです。乳飲み子、それが救い主のしるしでした。神様が人となって現れたしるしは、権力や権威、知識や財産等のよる力の表現ではなく、最も低くなられたということだと思います。 三、生まれてよかった救い主 救い主のしるしは、「布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子」だと示した天使に、天の大軍が加わり神を賛美しました。「いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、御心に適う人にあれ」と。先日も駅前キャロルで聖歌隊が賛美されました。今週の土曜日には、キャロリングで賛美をします。また、キャンドルサービスで聖歌隊が賛美します。それぞれの教会やあるいはコンサートでもクリスマスキャロルが賛美されます。全世界がクリスマスキャロル一色です。世界で初めてのクリスマスは、天の大軍の聖歌隊であったのです。まさに、羊飼いたちは、彼らだけがこの天使の聖歌隊の唯一の観客となったのです。そして、彼らはこの賛美の盛大さと告げられた内容を心に噛みしめていたのです。 そして、全人類のために、全ての人の喜びとして誕生された救い主を見に行きたいと願わされて、救い主を見に行ったのです。そして、本当に天使の告げたとおりに、「布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子」に出会ったのです。 羊飼いたちは、神様が自分たちのような貧しい、弱い、社会から見捨てられたような、宗教的に見ても不信仰にしか見えない自分たちに、救い主の誕生を知らせて下さり、自分たちの目で、その救い主を見たことを心から喜んだのです。そして、天使たちの語ったことと自分たちの見たこと、救い主の誕生の事を人々に知らせたのです。 神様が介入された記念すべき日です。神のご計画が成就した日。記念すべき日です。現在、世界中で西暦2015年ですが、イエス様が誕生した時を元年として、紀元前をBefore Chrit(ビフォー・クライスト)、紀元後を主の年Anno Domini(アンノ・ドミネ)と言います。全世界が、イエス様が生まれた時を記念して、このように考えているのです。 マリアは、天使を通して救い主を産むと告げられ、そして、神様の助けと導きで救い主を産みました。人口調査のためにヨセフと共にベツレヘムに来ている時、雑踏の中、家畜小屋という自分が考えていた事とは全く違う環境でお産をしたのです。マリアとしては、救い主を産むのですから、もう少し、祝福というか、驚きというか、神様の祝福があってもいいとも考えてもおかしくなかったと思います。「おめでとう、恵まれた方、主があなたと共におられます。あなたは神から恵みをいただいた。」と言われて、神様のお言葉を受け入れて、救い主を産んではみたものの、神の子、救い主の誕生としては静かすぎるというか、何もないことに、マリアは少しがっかりしていたのではないかと思うのです。 そのマリアのもとに、羊飼いたちが天使のみ告げを聞いて、我先にとやってきて、天使が語った事柄をマリアとヨセフに告げたことでしょう。天使の語った内容と今現実に目の前におられる救い主を見て、喜びに満たされたのです。目をキラキラさせながら語る羊飼いたちの天使の語った内容、天の大軍の賛美、それらのことを聞きながら、ちょっと落ち込んでいたマリアは、もう一度、自分の生んだ赤ちゃんこそ、救い主であることを確信したのだと思うのです。 羊飼いの語った言葉を聞いた人々は、不思議に思ったとありますが、19節には、「しかし、マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて、思い巡らしていた。」とあります。 救い主の誕生、確かに歴史が動きました。神様の計画された救いの計画が目に見える形となって現れたのです。そして、この救い主イエス様は、私たちの罪の身代わりに十字架にかかり、私たちの受けるべき罰をご自分が受け、私たちのために命をささげて下さったのです。そのことにより私たちの全ての罪が赦されたのです。そして、神様の救いが与えられたのです。イエス様は死んで墓に葬られましたが、三日目によみがえり神であることを証明されたのです。このイエス様の復活により、私たちにも永遠の命、天国の望みが与えられたのです。 V結論部 天使は、羊飼いたちに、「「今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。」と語りました。十字架の上に、イエス様は同じように十字架刑を受け、イエス様を神様と認め、私を思い出して下さいと願う強盗に語られました。「あなたは今日私と一緒に楽園にいる」と。私たちは、このイエス・キリスト様により、私たちの人生の歴史も動くのです。この方を知らなかった羊飼いも、イエス様に出会い変わりました。十字架の強盗もイエス様に出会い変わりました。私たちは、このイエス・キリスト様に出会って、私たちの人生の歴史が変わるのです。罪の人生から救いの人生へ、暗闇の世界から光の世界へと変わるのです。そして、それは今日から変わるのです。 私たちは、全ての人の喜びとして誕生されたイエス様の誕生、クリスマスを多くの人々と共にお祝いしたいと思うのです。私たちは、救い主イエス様によって、私たちの人生の歴史が動いたように、あなたの愛する家族や友人、知人もイエス様を通して、それらの人々の歴史が動くのです。そして、それは神様がお喜びになることなのです。 来週は、クリスマス礼拝です。家族や友人を誘って礼拝しましょう。子どもクリスマスに、お子さんやお孫さん、友人知人を誘いましょう。そして、24日は夜ですが、キャンドルサービスがあります。静かな夜、イエス様の誕生、世界の全ての人の喜びであるクリスマスを共にお祝いしようではありませんか。その時から、歴史が動くのです。あなたの歴史も、あなたの愛する人との歴史も。この週も私たちの喜びであるイエス様と共に歩んでまいりましょう。何があっても、イエス様はあなたと共におられます。大丈夫。あなたはイエス様に愛されている存在です。期待してこの週も歩んでまいりましょう。 |
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